【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―



「嫌になるよね」

「へっ?」

[足ヶ瀬先生が好きなんでしょ?]

「えぇぇぇ!?」

「悪口叩くやつはモテないっつーの」

バシャバシャと乱暴にみんなが飲んだコップを洗いながら、深雪先輩はため息を吐くけれど、けど……。

「あの、バレバレですか? 他の人にも分かっちゃいますか?」

「えー? んーー? どうだろうね。あきちゃん素直そうだからね」

ぷぷっと先輩は冗談のつもりで笑ったのだとは思うけれど、私は見る見るうちに血の気が引いて行く。


「でも、先生と生徒が付き合ってたら、学校的にはダメなんですよね?」

「そーみたいだね。でもバレなきゃいいんじゃない? 
それに片思いは自由だし。なーに、あきちゃん、もう付き合う事まで考えてるの?」

うりゃうりゃと肘をつつかれて苦笑いしか出来ない。

一応、私的には付き合っているつもりだし。