【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―

三人で、バスケ部の見学に行った。

体育館が半分工事中なので、一年は外に走りに 行っていて、女子バスケと更に半分にしたコート でストレッチをしている。

「マネージャーの見学?」 まつ毛がばっさばさで爪も綺麗に手入れされてい る二年生に声をかけられた。

一歳しか違わないはずなのに、すごく大人びてい る。

「あ、いえ奏人先輩に、用が……」

「あぁ、ファン?」

ぶっきらぼうにそう言われると、迷惑なのかなと 尻込みしてしまう。

花音はこの綺麗なマネージャーに興味無いのか コートばかりみているし、 毒を吐くくせに、綺麗な先輩に人見知りして話さ ない柊。

会話は私しか出来ないみたい。

「あきちゃん!」

その時、部室から出てきた奏人先輩が駆け寄って きてくれた。

ドッと緊張が解けていく。

「これ、自販機の隣にコピー機があるから。取り 合えず一カ月分でいい?」

「あ、それ目当てなんだ。ウケるー。また奏の ファンかと思った」