【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―



数学プリントの名前を記入しながら、ちょっとだけ魔が差した。


こそこそと書いたのは、


足ヶ瀬 あき


ふふふふふふふ。

字で表わすと思わずニヤケてしまう。

いや、でも誓い未来ではそうなるんだから、今のうちから慣れて置くのも悪くないよね。
更にもう一回書こうとしたらノックされた。


「あき、もう帰るぞ」

「うぎゃ!!」

「……?」

「あは、じゃぁまた明日。あははは」


「何を隠してんだ? 宿題で分からないところがあるなら言えって」

「大丈夫!!! 本当に大丈夫だから!」

後ろに隠したプリントを見て、凛君が首を傾げた。

でもでもでも、これだけは見せられない。
これだけは、見つかったら何を言われるか分からない。


「見せろ」

「ぎゃ、ぎゃー、凛君のえっちー」

「誤解を招くだろうが!」

「きゃーきゃー、お母さん!!」