【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―


誉められているように思えないけど、凛くんがそう思うなら、……それで良い。


やっと両思いになれたんだから何でもいい。

てか手離さないんだから。



「凛くん……」


そっと後ろを向いて、ねだるように目を閉じた。


凛くんもゆっくり頬をなぞって、唇に触れた後に、顎を持ち上げてー……。


うっとりとキスを待つ私の胸はときめいていた。


――のに。




「ご飯よー」


トントンと階段を上がってくる音に、慌てて離れて廊下に飛び出す。



これだから、家は駄目だ。

落ち着いてイチャイチャできないんだもん。




下に降りると、既にカレーが盛られ、サラダとオニオンスープを分けている最中だった。



「凛くん、ビールは?」

「いや、仕事が残ってるから」

お父さんの誘いを交わしながら、苦笑いしながら席に座る。

私もスプーンを振り分けていると、お母さんがカレーを凛くんに渡しながら笑う。




「面倒よねぇ。2階に部屋空いてるしもう此処に住めばいいのに」