【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―



「七時ちょっと。もう少しでカレーができるらしいよ」

「わー。二時間は寝てたかも。カレーかぁ。お腹空いたー」


ぺこぺこのお腹を擦っていたら、凛くんは声を殺して笑ってる。

やっぱり学校での真面目な顔の凛くんよりも、家での素の凛くんの方が好き。飾らなくて好き。



「ぎゅーって抱きついていい?」


「今、抱きついてるだろ?」


「後ろから凛くんが抱きついてるだけだもん。私もぎゅーってしたいの」


「俺もしたいんだけど」

首に顔を埋めてそう甘えた声で言うのはズルい。

心臓がドキドキして痛い。



「お前、耳まで真っ赤」


「だって」

こんな甘い凛くんは最近知ったからまだ慣れないんだよー。

やっぱ格好いい。



「部活頑張ってるみたいだな」

「う、うん。もうヘトヘト」