【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―



「……あき?」

暖かい空気が全身に降り注いだから、お布団をかけられたのだと理解した。

って。


「行かないで!!」

寝ぼけてぎゅうっと掴んだ先は、凛くんのズボン。


立ち上がろうとした凛くんを何とか捕まえられたらしい。


「わーん。最近、すれ違いだったから寂しいよー!」

女子バスの部活から帰ってすぐお風呂入ってご飯食べたら、疲れて眠ってしまう。

課題は朝早めに起きてパパっと適当に済ます。


お陰で学校から帰った凛くんが家に来るときは、大体私が眠っていたりする。



「――俺も」


苦笑した凛くんが頭をポンポンと叩いてくれた。


けど、ぎゅうってして欲しいな。

目で訴えると、凛くんは困った顔をしながらも後ろから抱き締めてくれた。



「今、何時?」

私、いつの間に眠ってたんだろう。
確か部活帰りに、深雪先輩を目撃してから、だらだらと皆の恋愛事情を考えてたはず。