【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―


あ、あいつ。

女の子の告白をそんないい加減な話で流しやがって。

「それこそ、心に余裕のある奴の台詞だよな」

「ふふ。二人は正反対だよね」

「ほんと。深雪がいなきゃ、こんな今でも続く仲になってないかもな」

なんとなくムシャクシャして、プラスチックのコップにお茶を注いで飲んでやった。


幼馴染ってだけで、なんかその言葉だけで、がんじがらめに縛られている気がして好きになれねー気がした。


「うん。私も奏のおかげだよ」


そう穏やかに言う深雪は、なんだか抱きしめてやりたくなるような庇護欲を狩りたてられる。

やべー。
やべー。

幼馴染相手に、なんでそんな気分になるんだよ。


「そう言えば、私もたいちゃんと同じ学校、実は受けられる成績だったんだよね」


「ほー。お前ら二人は、勉強も運動もできたからな」