【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―



太一はそう言う所がある。
一人で耐え忍ぶというか、一歩下がって見守ると言うか、
俺の父ちゃんかってーの。


「あいつ、やっぱむかつくは」

「えったいちゃんが?」

放課後の体育館で、他の部員が着替えたり準備する中、暇なのでマネージャーの手伝いを買って出た。
深雪は一人でテキパキとこなしながらも、俺の話に付き合ってくれる。


「一人で分かった面しやがって。一人だけ難しい方受験しやがって」

「奏はもっと頑張ってたら、たいちゃんと同じ高校に入れたと思うよ。ギリギリまでダンスやバスケ続けてたから」

「だって俺はお前らみたいにセンスとか才能は無いんだから練習あるのみなの」


だから、練習出来ないこの足がちょっともどかしい。
そんなこと言ったら、凛君先生とかあきとか深雪、バスケ部の奴らが気まずくなるから言えないけどさ。