【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―



お疲れさまでしたーー


そう先輩たちの声が木霊する体育館で、二階の窓を閉めながら、外が真っ暗になったのを確認した。


「お疲れ、七瀬さん」
「お疲れ様です」
「戸締りよろしくね~」

5人しか居らず、入った一年はすぐ迫る新人戦に駆り出される予定で、二年と一緒の練習量にすでにお疲れ気味だ。

でも、楽しい。
数学の神コピーもあるからそこまで課題に手が回らない訳でもないし。


「女子バスも遅くまで練習してたな」

一年の仲間たちと部室の鍵を閉めていたら、凛君が戸締りの確認にやってきた。


「お疲れ様です。男バスはもう帰ったんですか?」

「ああ。筋トレの日は、皆そそくさと帰る」

そう苦い顔をするので、皆でクスクス笑ってしまう。

「もう遅いから、送っていこう、校門で待ってなさい」