「高かったんじゃないの? ストレートパーマってさ」
花音が私の髪をしげしげと見つめてくる。
せっかく肩まで伸ばして二万もした縮毛矯正ストレートパーマをかけた私の髪は、
耳よりやや長いぐらいのショートカットに変貌していた。
いや、思いっきり切っただけなんだけど。
女子バスの練習はこの一週間マラソンだけだったのでまだ奏先輩は気づいていないけど、
深雪先輩にちゃんと断ってから、私は、――バスケ部に入部した。
勇気を出してストパーをかけてもらったオシャレなヘアサロンで、ショートカットにしてもらう瞬間、泣きそうになったのは内緒だ。
「思い切ったわよね。私なら好きな人の傍に居たいからマネージャーになるよぉ~」
「花音は学校の先輩だから良いけどさ、私、絶対バレる自信があったんだもん。
だって凛君の顔見ると、色々カッコよすぎてヤバいんだもん」
両手でほっぺを包みながら、甘いため息を吐くと、二人は苦笑いを浮かべた。
でも仕方ない。凛君が本気を見せてくれたんだから、私も本気を見て欲しい。
――もうシュートを失敗しないためにも。



