【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―

「いつものとこ」

「えっ!? 離れていってるじゃん!」

いつものとこって、私が凛君にバスケを教わって いた公園だったら、逆だと思うんだけど。 家から逆方向に車が向かっていたから、てっきり ド、ドライブデートとか、期待したのに……。

「あのな、俺はやっぱり生徒と教師が付き合うっ てモラルに欠けると思うし、生徒に手を出す教師 なんかに子どもは預けたくないと思うぞ?」

「バレなきゃ大丈夫だもん! それに私たちは教 師と生徒になる前から幼馴染だもんね!」

「今日のあの大泣きを見ていたら、お前が隠し通 せないと確信した」

「うっ」

「既に新道に知られてるし、花音たちも知ってる しな」

「ううぅ」

相変わらず凛君の言葉はグサグサと私の心に突き 刺さるぜ。 でも的を得ているから、言い返せない。