【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―



――新道って人、けっこう人気があるのかもしれない。


普段メガネでぽやっとしてるように見える凛くんも、中学高校とバスケ部だったから運動神経はいい。


は、鼻血がでそうなぐらいかっこよかった。

「えー、ヒップホップ部です」

そう息を切らしながら新道先輩は、自分たちの紹介を始めた。

すかさず三年生のチョップが飛び、一年生からも笑いが飛び出した。

先生は、私を見ないけど、新道先輩は私に気づいてウインクしてくれた。


「経験者も初心者も大歓迎です。今ならカッコいい先生も付いてきます」


そうおちゃらける先輩に、すごくすごく救われた時間だった。






――だって凛君は一度もこっちを見てはくれなかったから。