「返して下さいよ!」
「もうちょい、自信持ってもいいんじゃねーの? 頑張りすぎなぐらい頑張ってるからさ」
「な、褒められても何も出ませんよ!?」
「あ、なんか飲む?」
あっさりと無視されると、怒るよりも呆れてしまう。
セイウチショーを見ているからか、屋外イルカプールはまだ時間はあるものの座れるぐらいの余裕があった。
少し、海岸沿いの所為か風が肌寒くて、ホットコーヒーを買ってもらい座ってのんびり場所取りも兼ねて座ることになってしまったけど、
なんかこれ、ちょっとデートみたいで嫌かも。
「で、お前がそんなに自信がないのってあの弟のせい?」
「ぶっ」
「――汚ねーな。飛ばすなよ」
「何で弟が出て来るんですか?」
そう言うと、煙草を取り出してため息を吐いた。
「無自覚か」
へーっと納得しながら入り口で貰ったマップを見ながら、どうやら喫煙場所を探しているらしく、心ここにあらずの適当な相槌を打たれた。



