「はい……」
『遅い。保護者から不信感を持たれるぞ』
「保護者としての電話ですか?」
『いや、有沢が合コン場所の予約を間違えて取れ て無かったらしくてな』
「中止ですか!?」
つい嬉しくて大きな声を出すと、侑哉が何事かと 睨んでくる。片手でごめんねってジェスチャーを 送りつつ橘部長の言葉に耳を集中させる。
『馬鹿か。お前と腹割って話すチャンスを逃がす かってーの。なんか良い店しらねぇ?』
合コン場所も決められないなんて。普段のエリー ト部長ならそんなミスしないのに、……。 とか思いつつも私もここら辺は本当に詳しくない もんなー。
『真についても大事な話なんだよ。困ったなー。 俺んちのホテルでするか』
多分、あのホテルは部長の実家なのだろうけど、 自分の実家で合コンしようとするのってどんな神 経してるんだろう?
私が返答に困っていたら、いつの間にか料理を終 え、洗い物さえ済ました侑哉が携帯を奪うと、落 ち着いた声で言う。
「俺なら良い店、知ってるけど」
「ちょっ 侑哉」



