侑哉には感謝しているし大切なんだけど、そんな こと言われたらどうしていいか分からない。
だって姉と弟なのに。 でも傍に居て欲しいからそれ以上進んで良いわけ でもないし、別に侑哉だってそんな素振りは見せ ない。 ――私が弱音さえ吐かなければ、侑哉は何も言った りしたりしないんだもん。
「みなみ、携帯」
「ん~?」
「携帯鳴ってるんだけど」
私から浚っていったもやしを垂に付けて 電子レンジに入れながら侑哉が静かに言う。
携帯を持ち上げると、――橘部長からです。
出たくありません。
眺めているけど、一向に切れる気配がない。 部長のモットー、諦めたらそこで契約は終了の通 り、電話を留守番になるまで切らない。
……ちゃんと留守番設定しとけば良かったー。



