「ベットに連れて行ってほしい……です」
真っ赤になりながらそうねだると、水樹さんのシャツで顔を隠す。
「――畏まりました。俺のお姫さま」
そう冗談ぽく笑うと私の身体を簡単に抱き上げた。
やっと水樹さんが王子さまに見えて幸せに包まれる。
好き。
好き。
――好き。
私の為に煙草を止めてまで側に居てくれる貴方が好きです。
それはちょっぴり切なくて、悲しくて、――けれど温かい。
診断結果を見せた時、下を向いてぎゅっと目を閉じる私に、水樹さんは優しく抱き締めてくれた。
『で、みなみはどうしたいの?』
諦めたくない。
辛くても限界まで頑張りたい。
『じゃ、一緒に頑張ろうな』
そう頭を撫でてくれた。
優しく包み込んでくれた。
まだ先の悩みなのに。
思い返して胸が熱くなる。
水樹さんの首にしがみついていた手に力を込める。



