「てか部長になってるぞ」


「あっ」


「……おいで」

パタンッ


ドアを閉めると共に、水樹さんに抱き締められた。



「『水樹さん』だろ?」


「水樹さん……苦しっ……んっ」


軽く唇が重なると、妙な違和感を感じる。

この味は、


「ケチャップの味だ」


「正解。はい、上がって」



やはりスーツにエプロンの水樹さんは違和感があるものの、後ろを着いていくと、ケチャップの正体が分かった。


オムライスだ。