「――来てくれて、嬉しいよ、みなみ」 スリッと後ろから肌を感じると、胸が甘く痛んでくる。 最初から、そう言ってくれたら私だって素直になれるのに。 「ありがとうございました。部長のおかげです。わ、私」 部長が好きです。 そう言うと、振り返って部長の頬に唇を寄せた。 甘く蕩ける部長に抱き締められて、 嬉しくて切なくて、胸が締め付けられて、 上手く息が吸えなかった。