止められるなら、誰だってブレーキを踏める。
そうすれば私や侑哉だってぎくしゃくせずに済んだんだから。
後悔しても始まらない。
私は一歩踏み出さなきゃいけない。
「悪いね、みなみちゃん。入ってて」
明美先生と一緒に、一階の居酒屋に入ると、飛鳥さんがすぐに飛んできて調理場の奥を指差す。
明美先生と一緒に調理場の奥に行くと、広い廊下の向こうにスタッフルーム、裏口からはコンクリートの家が見えた。3階建てで一階は駐車場なのかシャッターが締まっている。
「こっち、こっち」
背中に竜の絵が描かれた如何にもなスタジャンを羽織り、煙草をくわえながら飛鳥さんがやってきて、ジーンズのポケットから鍵を取り出す。
鍵をシャッターに向けると自動で開いていく。



