そんな呑気に考えながら、保育園に電話したら園長先生が落ち着いた声で電話に出た。




『悪いけど、主任と各クラスの先生たちには話を通したわ。貴方と明美先生は園に戻って待機してくれるかしら?』


「はい。構いませんよ。補助は無しで大丈夫なんですね?」


丁度バスは、水族館のうみたまごに到着した。

階段を上がる園児たちがちらほらと見えている。

待ち合わせ場所は中の年長はイルカプールだったり年少はレストラン前だったりと離れている為に入り口には園児の姿は見えない。


『真くんが迷子になったらしくて。急いで戻って来てくださいね』


「え?」


「おはようございます。皆様、急いで降りてください」

私が聞き返すのと同時に、明美先生がバスの扉を開いて笑顔で対応し始める。