気にならないと、油断していた私のスマホが赤く点滅しているに気がついた。

マナーモードに設定してたせいだけど、保育園からかな?



着信9件


知らない番号から8件と保育園の番号からだ。


保護者たちに断りを入れて、電話をかけ直そうとしていたら、
その知らない番号からまたかかってきた。




「はい?」




『みなみちゃんか? すまんが馬鹿侑哉は居ないかな』


電話の相手は、――飛鳥さんだ。


「あの、侑哉は普通に大学へ行きましたよ。今、仕事中なのでまた後で電話しますね。携帯の番号教えましょうか?」


『――ああ。仕事中にごめんな。急ぎだから悪いが手が開いたら電話くれないかな?』


「え? 私ですか?」

『ああ。みなみちゃんの方が良いかな』



「分かりました……?」


優しくて落ち着いた声だったけど、なんかちょっと爆発しそうな静けさでもあった。

侑哉、バイトの事で何かトラブったのかな?