――よくも笑ってくれたな。 「あはは、お前、やっぱ面白い」 満足気に真君の髪を撫でながら、呆然とする有沢さんに手を振った。 「お前、まだ本気になったことがねーんだよ。可哀想に」 そう言うと、有沢さんの返事も待たずに車を走らせる。 モテるから本気になったことがないのなら、それも可哀想な話ではあるけれど、真君や明美先生を見ていたら、同情なんて出来なかった。