明美先生が私に会いに来たのは、侑哉が家に居るんではないかと思ってたから。
どこかで侑哉が自分に気があると分かっていて、慰めてもらおうとしただけ。
侑哉が労わるように明美先生の肩を支えたのを見て、携帯を落とした私を、
煙草を吸いながら、玄関の外から見ているのは、部長。
それで気づかれたと思う。
私の悲惨な顔を部長はしっかりと見つめてきたから。
ばれ、た。
――ばれた。
私は、明美先生に酷い顔を向けていたはずだ。
――侑哉を取らないでって悲痛にも似た顔で。
「お前ら、邪魔。通れん」
「げっ」
「真君のお父さん!!」
「――あっち、借りたいんだけど?」
部長は無表情で、携帯を落として呆然としている私を指さした。
どうしていいのか、どこに逃げていいのか分からなくて固まる私を。
「は!? ダメだし」
「――お前には聞いてないけど?」
侑哉の横を擦り向けながら、部長は冷ややかに一瞥した。



