お湯を沸かしていたら、すぐにチャイムが鳴った。 家の近くまで来ていたんだろうな。 「お邪魔します……」 泣き腫らした眼で俯いたまま玄関に入ると、今にも泣き出しそうなかさかさな声でそう言う。 「珈琲用意してるから座って待っててね」 「すいません。すいません。今日、お仕事大変でしたよね。ご迷惑かけちゃったよね」 うっうっ 嗚咽混じりにそう言われたら、真実であっても肯定は出来なかった。