恋愛に逃げているんじゃ、ない。 侑哉の温もりは離れることはないから安心しているだけ。 傷ついた侑哉が私に甘えて来るのが嬉しいなんて、私は歪んだ姉なんだと思う。 なのに、ふっと過るのは、部長の偉そうな顔。 綺麗な指先で煙草を持つ手。 むしゃむしゃと食べてしまったあの喉仏。 仕事だけに生きて行くって決めていたのに、私の意志の弱さを笑ってしまう。 逃げてきたこの地元の大分で、途方にもなく泥沼に浸かっていく。