部長が真君に優しいのも、周りが子どもで溢れているのも、私が欠陥品なのも、全部全部、私のせいではない。知りたくなかった。知らなきゃ良かった。
だって結婚となると『子どもの話』はしなくちゃいけない。
子どもを願う相手だったら、私はまた捨てられる。
あの時受けたブライダルチェックの診断結果と、処方されたピルは常に鞄の中に入れている。
家に置いていて、侑哉に見られるのも、落として誰かに発見されるのも怖くて、内側のファスナーの奥に入れている。
誰にも知られたくないのに置き去りにできないこの気持ちを。
メニュー