私が桜中ソフトボール部に入部して、一年がたった。
4月1日。

ソフトボールというスポーツに単純に憧れて入ったこの部活は、意外にも男子もいた。

小学生は女子校だったので、男の子に全くといっていいほど近づくことはなかった。

だから、初めて話しかけられたときはびっくりしたんだ…

「さくら…ちゃん?」

どきっ…

「あ、先輩…すいません」

名前を呼ばれるだけで、トキメクようにできてる。私のココロ。

いまはピッチングの真っ最中だった。
いけないいけない。

私は入部して、した投げを体験させてもらった瞬間にピッチャーというポジションを与えられた。

顧問がいうには素質があるみたいだけど、自分じゃわかんないよ…