。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。





その後あたしは一人部屋に戻ることはせず、居間でぐったりと伏せていた。


一人の部屋に戻ると何だかまた心細く不安になりそうだったから。


ここ(居間)なら組員の数人が居るしとりあえずは心細くはならないだろう。


キョウスケも……そんなあたしが心配だったのかついててくれた。


でも


「……だるい」


あたしは机の上に頬杖をついて目を伏せる。


何て言うんだろう……頭痛薬のおかげで頭の痛みは取れたし、鼻水も少しは落ち着いている。


けれど何とも言えない倦怠感が押し寄せるように迫ってきて目を開けることもしんどい。


そのまま机の上で顔を伏せていると


「お嬢はどうされたんだ?」


とマサの心配そうな声が。


どうやらキョウスケに問いかけたようで


「さっきから具合が悪いって、伏せっていらっしゃいます」


「まさか風邪か!」


「まさか!マサさん、お嬢は風邪なんてひかれませんよ。


だって何とかは風邪ひかないって言うじゃないスか」


と、答えたのはタクの声で―――


タク~~~(怒)


あたしは本気でこいつを殴り飛ばしたくなった。