―――と言うわけで、おばちゃんの不倫疑惑も何とか解消できたし
ちょうどオレンジジュースも無くなった。
帰ろう、かと思ったけれど外は雨。
しまった……傘持ってきてねぇよ。
今日の降水確率は0%だって言ってたのにぃ。
気圧の変化のせいか、またも忘れかけていた頭痛が再来してあたしはちょっとだけ顔をしかめると叔父貴や千里に気づかれないようそっと額を押さえた。
くっそぅ雨の野郎……頭痛を持ってきやがって…
降りしきる雨が打ち付ける分厚い窓ガラスを憎らし気に眺めていると、
同じように叔父貴も外の様子を眺めて
「雨止みそうにねぇな。
誰か迎えに寄越すか。奥さん、朔羅も千里と一緒に送ってってやるよ」
叔父貴はあたしの頭をなでなでしながらうっすら笑った。
その頭撫でなでに、一瞬だけ頭痛が緩まり、ドキっとした。
叔父貴のさらっとした物言いと言い、動作と言い、まるでちょっと荷物を運ぶかぁみたいな感じだった。
「お仕事中でしょ?悪いわぁ」
おばちゃんは恐縮して
「そうだわ、私晴雨兼用の日傘持ってきてるんだった。“私たち”それで帰るからいいわ」
おばちゃんはスチャッと日傘を取り出し
「ちょっと待て。“私たち”って誰のこと言ってんだよ」
千里が何か恐ろしいものを見るような目つきでおばちゃんを睨み、
「私と千里に決まってるじゃない」
と、おばちゃんはさらり。
「「はぁ!?」」
あたしと千里の声が重なり―――
ちょっと待ってよ!
千里とおばちゃんが一緒に帰っちゃったら、あたし叔父貴と二人じゃん。
そんなんキマヅ過ぎる!!



