ピカピカの白いベンツで、、ナンバーは練馬ナンバーになっていた。スモークガラスを張ってない車内はこざっぱりときれいだ。


Sクラスってあたしには値段の想像すらできねぇぐらいリッチな人間が乗るもんだと思ったけれど、そうごろごろリッチな人間が居るってことだよな。


羨ましいぜ。


あたしなんて時給750円だぜ?あのベンツ買うのに何年掛かるんだよ、って話だよな。


そのベンツを眺めて何となく視線を左右に動かすと





「あれ……?叔父貴のセルシオだ。


……叔父貴も来てんだ……」






あたしは黒いセルシオを視界に入れて目を開いた。


何で叔父貴が―――


と疑問に思ったが





「ほんまか!」





と戒もそのセルシオを見て目を開いた。


「鴇田さんのレクサスとキリさんのプリウスもありますよ……どうしたものか…全員集合ですね」


キョウスケが辺りを見渡し、確かにそこには鴇田の黒いレクサスとキリさんのプリウスが別々だが停まっていた。


キョウスケの言う通り―――全員集合だ。


どうなってるんだ……