この日、この夜
七人の男が姿を消した。
文字通り“消された”のだ。
跡形もなく、さっぱりとした事務所だけが残り、後日玄武会ではちょっとした騒ぎになった。
だが、文字通り“玄蛇の家系図”の門番だった男たちの存在をひた隠しにしたい玄武は、金庫から家系図が無くなっていたことを、後に出入りする警察には黙っていた。
その後の捜査で、指紋を初めとする犯罪の証拠は一切出ることなく、その数か月後捜査は暗礁に乗り上げることになる。
玄武は最強の暗殺集団を“抹消”したが、白虎は生かした。
いつか……もしかして―――この日の為だったかもしれない、けれど利用するに値する、と踏んだのだろう。
「持ち札は破いたらあかんのやよ。
最後まで取っておかな、な」
彼らは文字通り、白虎の……まさに“切り札”だ。
だが、彼らは白虎の子飼いの殺し屋ではない。
「俺らは風や。どの組にも属さない。
せやけど、“スネーク”とちゃうんは、
うちらは普段、眠っとる言うことやな」
その眠りを起こしたとき、はじめて対馬が動く。だから白虎にも害がない。
その“眠りの妨げと言うのは限りなく黒くて莫大な“悪”
正義の味方、とは程遠いが、そこに混沌とした『悪』が、激しい『憎悪』があるのなら、
幾らでも潰す。



