流石に大の男二人の声が聞こえず不審に思ったのだろう、中から男二人が廊下に出てこようとする。
扉を開ける際、中から聞こえてきたのはさっき聞いたよりも激しいデスメタルの音楽だった。
「心、中は頼んだで」と、速人は二丁持ってきた拳銃の一丁を放り投げ、心はそれをキャッチ。
「うら若き乙女を戦場に向かわせるんかい」と心が苦笑を浮かべて、マガジンを装着したと同時、出てきた男二人に速人は銃口の先を向け、二発発砲したその正確な弾道は男二人の心臓と頭を正確に貫いた。
男二人が倒れ込み、心が部屋にサッと入りこむと、彼女の登場にまさに麻雀を楽しんでいた男たちの顔色がさっと変わった。
「何だお前!」
男たちがすぐさま懐に手を入れ拳銃を取り出そうとする。だがすぐに攻撃するつもりはなく、ただ威嚇するように心を睨んでいる。
心は近くに置いてあったラジカセのボリュームを上げると、たちまち部屋は大音量のデスメタルで満たされ、男たちは思わず耳を塞いだ。
「悪いケド賭博は中止や」
「何だお前!賭場荒らし(※)か!!」
※賭場荒らしとは、賭博をして金儲けをする場所に殴りこみや違法技術を用い、不正に金を巻き上げることを指します。
「残念やけど違うわ」心は両手で構えた拳銃のスライドを引くと
「うちらは、ピザの配達屋でも賭場荒らしでもなく
―――殺し屋や」



