白へびは言葉通り俺らにとって『守り神』だったんだ。
だが、俺らはその『白へび』に襲われた―――
一体何故―――
俺の考えを遮って心が割り込む。
「んで、あんたが追っとったこの二人の戸籍やけどな」
心は白衣のポケットから二枚の写真を取り出し、一枚にはドクター鴇田の、一枚はタイガの写真だったが、
「こっちの……ドクターの方はまっさらや。つまり最初から鴇田 衛やった」
え―――………!
俺はどっちかがスネークでどっちかが白へびだと睨んでいたが……
「戸籍の入れ替わりなどの形跡は?」と響輔が被せると
「流石にそこまでは分からへんわ。でも、あんたらの話に寄ると二人は小学校からの付き合いやろ?考えてみぃ?
小学生が、戸籍乗っ取りとかできると思う?」
た、確かに……
てことは、
「でもこっちの男……」とタイガの写真を眺めて
「あらぁ結構ええ男やな……
あれ?でもこの顔どっかで見た…」
「さっきお前が伸した男だ!!」
「そうなん?顔まではっきり見てへんかったもん。でもこないええ男やったらもっと優しいしたんやけどなぁ」
「お前の好みはどうだっていい!!で!!
こっちはどうなんや!」
と怒鳴ると
「まぁたすぐ怒る~…」と心は拗ねたように顔を背ける。
このクソあまぁ!!いてまうぞ!!!
と震える拳を何とか押さえていると
「まぁ、まぁ……戒さん、落ち着いて。今は心先生が掴んだ情報だけが頼りですから」
「せや~、感謝してもろてもええけど、怒られる道理はないわ」
「で、彼がどうだったんですか」
と響輔。
何だよ、お前だってせっかちじゃねぇかよ。と口を尖らせていると
言い方?それとも性格?表情?
何でもいいや、心はころっと態度を変えて
「この男な、戸籍を転々としてんねん」
いや、単に心のタイプが響輔だったに違いない。
「それは……前に聞きました。事情があって親戚や里親の所を転々としてた、と…」
そーなん??
「本人から聞いたわけじゃありません。鴇田さん経由です」
なるほど、こいつと鴇田は何かと波長が合うらしいからな。
「んで?最終的に行きついた先は―――」
俺が気のない素振りで聞くと、心がまた不敵にニヤリと笑った。
「驚くで。
この男、最初の戸籍は―――
玄蛇や」



