玄蛇の生き残りの一人はキリさんだ。
間違いない―――
俺は以前、キリさんの腰のとこに彫られたタトゥーを見たことがある。
やっぱりあの絵柄にはちゃんと意味があったんだ。
しかも俺たちを龍神社で襲ってきたのも、間違いなく“白へび”だ。襲ってきた白へびの仲間がそう証言している。
その後朔羅は『白へびは女だった』と言っていた。
でも俺が見た“スネーク”は男だった。
と言うことはスネークはキリさんじゃない。
しかも厄介なことに“死亡”が確認されているのは一人。生き残りは三人居ることになる。
「でも……何でおもろい噂になるんですか?」
響輔が(俺にとっちゃ)結構どうでもいいことを心に聞いて
「あんな、偶然か作為的か知らへんけどな
玄蛇の家は代々
双子が生まれるって言う、規則性があるんや」
代々双子が―――
「でも規則性……と言うことは、何らかの遺伝子疾患を持ったり、近親者同士の結婚だったり。恐らく偶然でしょうが、それがどうゆう“噂”……
しかも、心先生はどこでその噂を耳にしたんですか」
響輔の突っ込みに、心は無理やり笑顔を浮かべて、
「玄武の中堅どころをちょーーーーーーっと脅してん」
ちょーーーーーーーっとって!!!!
「またお前!!」
俺が勢い込むと、今度は心が響輔の影に隠れる。
「いややわぁ。かよわい女に暴言吐くなんて、心怖いわぁ」と響輔の腕にきゅっと縋っている。
「だぁれが!かよわいだ!!脅したんはお前やろ!しかもタイガを伸したんもな!」
俺が喚くと、響輔の背後で心が「んべー」とあかんべ。
くっそーーー!この女!!情報握っとらんかったら一度沈めたいわ!
「戒さん、落ち着いて。ここは心先生の情報を聞きましょう」と響輔が手を挙げて提案して、心は
「さっすが響ちゃん、話しが分かってええわ~」
「ええから早よ話せ!!」
俺が響輔越しに心を睨むと
「玄蛇の家に双子が生まれるわけはね
一方は代々受け継がれた殺し屋の血ぃを守るため、一方は万が一制御を失った最強の玄蛇に対抗するため、
切り札として、
それぞれ役割があるらしいんよ」
一方は血を守るため、一方はそれに対抗するため―――
なるほど……スネークが“鏡”と例えたのは単なる双子の意味合いだけじゃなく、こうゆう理由もあったんだ。
それが―――
それが
スネークと、白へび



