てか
「ここには来るな、と言った筈だが?
“俺たち”が同盟を組んでるのを、スネークに嗅ぎつけられたくない」
と、睨むと
「それは大丈夫だぜ?鴇田に作らせた顔認証システムを(勝手に)使わせてもらってるしな。
それに
スネークの雇い主のyouが一大事のときに、こっちまで眼を光らせることができるかな?」
タチバナは薄く笑い
「何故イチのことを知ってる?」俺が目を吊り上げて睨むと
「お前んとこと同じぐらい情報網がある」とタチバナは勝ち誇った笑み。
まぁ、そうだろうな。
と俺は若干諦めモード。
タチバナは勝手にソファに座ると憎たらしい程長い脚を組んで、ふんぞり返っている。
「ところでここは茶の一つも出んのか?」と、コーヒーをせびってくる辺り、自分もそうだが、ホント俺様だな。
「生憎お前に出す茶なんてない」と吐き捨て
「で?何で来たんだ。手ぶらで来やがったのなら、貴様のその脳天を今すぐぶち抜いてやるがな」俺がスーツの裾をちらりとめくり腰に手をやると
「出来るもんならやってみろ。俺様の方が早くお前の額に風穴を開けるぜ?
俺の射撃の腕を知ってるだろ?」とタチバナがスーツの襟元に手を入れる。
どっちも退かない状態が続き、やがて根負けしたのは
俺。
認めたくないが、こいつが自負するだけはある。射撃の腕はピカイチだ。
「何なんだ、お前。ホント意味不明」俺は顔を覆ってさめざめ泣き真似。
「よく言われる♪そして大概フられる理由がそれなんだ」
ほんと、大概にしてくれ。



