ファミレスを出た所で、鼻の奥でつんと刺激を感じた。
「下、向いたら鼻水出そ……」
と小声で言って、上を向く。涙じゃなく鼻水かよ、と自分に突っ込みたくなる。
頭上に広がった青い空を見て、その陽の光の眩しさに思わず目を細めた。
そう言えば昔の歌でこんな歌あったな~
『上を向いて
歩こう
涙が零れないように』
だめだ……
上を見たって涙はこみあげてくるし、自然に零れ落ちる。
今からエリナのとこに行こうかな。千里でもいいけど。
とにかく一人で居たら悲しみで押しつぶされそうだから。
誰か―――
傍に居て
堪えきれず、涙が一粒零れ落ちたときだった。
「リコちゃん」
声を掛けられて思わず顔を戻すと、ジーンズのポッケに手を突っ込んだ進藤先輩が建物の影からひょっこり顔を出した。
「え?先輩?帰ったんじゃ……」
「んー…兄貴に言われた通り、新垣 エリナの家のパトロールしようかと思ったけど
でも、今は
リコちゃんの方が心配だったから」
先輩はちょっと苦笑いを浮かべる。
傍に
居て―――
って確かに願ったけれど、進藤先輩かぁ……
て、失礼な話だよね。
てか待っててくれたんだぁ。
そのことにびっくり。



