。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



―――『スネークが俺たちを狙うのは、どうやら龍崎グループが主催のパーティーだそうです。

そのとき全員揃う―――』


またキョウスケ。



盛岡…


かごめ神社―――


玄蛇



過去に耳にした声や言葉、あたしの考えがぐちゃぐちゃになって脳を溶かしているみたいだ。


何でこんな時に!





「……助けて…」





ふいに誰かの感情が強く流れてきて、あたしは銃を下ろした。


頭痛が一層酷くなる。まるで頭の中を誰かに乗っ取られて、それに抗おうとしているかのように。


「ぁあぁぁあああああ!」



割れそうになる頭痛に悲鳴を挙げ、思わず頭を抱える。


ハジキが床に落ち、スネークはそれをゆっくりとした動作で拾った。



顔を上げると、どこか嘲るような薄ら笑いを浮かべたスネークがあたしを見下ろしていた。


あたしは精一杯睨みつけたが、頭痛のせいで声も出せない。


眩暈のようなものもして、視界がもやがかったように白くなる。


「まだまだ実験を続ける必要があるみたいだね」とスネークは笑い、歪む視界の中、その黒い人影が遠ざかって行こうとした。


そのときだった。


誰かの―――とても強い感情が流れてきた。




「……助けて…お兄ちゃん…」



あたしは何故だか、その子の言葉を呟いた。



「助けて………あたしはここに居る…ここは冷たくて寂しい場所―――


あたしは



殺された」




これは―――誰の声……?


間違いなくあたしの声だが、でもあたしの“言葉”じゃない。


遠ざかっていく人影が脚を止め、こちらを見ていた。


サングラスを取り払って、完全に露わになったその顔は―――


でも、誰だか判別できなかった。





ただ、赤い二つの眼が光った―――




意識はそこで途切れた。