―――『病院で狙撃してきたヤツがそいつだと思うけど。玄蛇の存在は俺も響輔も知らなかった。何せその一族はだいぶ前に滅びたみてぇだからな。
今はその一族は存在しない。噂に寄ると三十年前ぐれぇ前の話だからな』
ふと、頭の中で戒の言葉が聞こえた。
何故だかトリガーに掛けた指の力が弱まった。
―――「その後、体制は代わり、入れ替わるように“黄龍”と言う存在が生まれた。
組織を統一するため、うまくできてますよ』
今度はキョウスケだ。
二人の声がまるで頭痛の種のように、頭の芯を刺激する。
慌てて頭を振るも、割れるような頭痛は増すばかりだ。
あたしが持ったハジキの銃身がぶれる。
今―――……今、ここでスネークを倒せるのに―――
あたしは何故だか躊躇している。
―――何かが滅び、そして新たな何かを生み出す。
それは時代の終焉と―――あたらしい時代のはじまり―――……
「やめろ……」
あたしは銃口をスネークに向けていたけれど、その狙いが大きくゆらゆらと揺れて定まらない。
頭痛がする。
額を押さえた。
『まるでかごめの歌みてぇ』
これは誰の声だ―――
あたしだ。



