。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



何個めかのアトラクションを乗り終えた頃、園内のちょうど中央部分に居ることに気づいた。


目の前にMIRACLEキャッスルがそびえたっている。


「ね、ねぇ!確かあと一時間もしない内にパレードじゃね?」あたしがMIRACLEキャッスルの時計を指さすと


「お、そうだったなー。だけど詳細な時間もどの場所でやるかも書かれてないな」


む゛~


と、戒は唸って


「しゃーない、スタッフの誰かにでも聞くかぁ。お前疲れてそうだから、あそこのベンチで座って待ってろよ」


と近くにある木製のこれまた可愛いベンチを目配せ。


疲れ……と言うか頭痛がするから、その提案はありがたかったり。


そのベンチはちょうど木陰になっていて、休むにはちょうどいい場所だった。


膝に乗せたバッグをごそごそさせて、「確か常備薬で頭痛薬持ってたような」


と探すと、バッグの内ポケットに元は小さなスライド式のラムネ菓子が入っていた缶が出てきて、それをスライドさせると、頭痛薬や腹痛用、酔い止めなんかが出てきた。


戒に




『薬はもう飲まへんで』




て言われたけど、一回ぐらい……大丈夫だよね。


何だか酷くイケナイことをしているようで、周りを気にしながらパッケージを開けていると


「おねぇちゃん、だいじょうぶ?」


と幼い声が聞こえてきて、あたしは思わず薬をパッケージごと地面に落としちまった。


ラムネの缶から出た薬の錠剤がコロコロ地面を遠く転がっていく。


「ヤベ」慌てて拾いに行こうとしたけれど、小さな白い錠剤のパッケージは人ゴミの中消えていった。


ああ……


一人落胆していると


「どうしたの?おなかいたいの?」とまたもすぐ隣から声が聞こえてきて、あたしは声がした方をようやく振り返った。


小さな


男の子だった。