。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



考えて、あたしは慌てて頭をぶるぶる横に振った。


今はそんなこと考えたくない。戒とのデートを楽しむんだ!


あたしの考えてることをよそに、残った弁当を食いながら、戒が敷いたマップの上に指を走らせて次のルート説明してくれる。その口調と笑顔は凄く楽しそうだ。


戒が提案してくれたそのルートなら閉園時間の1時間前に目ぼしいアトラクションは制覇できそうだった。


てことは、8時にはここを出る計算になる。


ランドから駅までの高速バスが出ていて、それに乗ると駅には8時半ぐらいに到着できる。


その後……


「あ、あのさ!戒」


あたしはタトゥーのある辺りを押さえながら、ビールを飲んでいる戒に問いかけた。


「ん?」戒が目だけを上げる。


「あ……いやー……あのサ!MIRACLEランドから帰った後どうする!?どっか……」


行こう、と言う言葉は戒の次の言葉でかき消された。


「あー、門限には帰れるようにお前を龍崎組近くまで送ってくよ。俺とお前一緒に帰ったら怪しまれるだろうから、俺は響輔とファミレスで待ち合わせる予定」


え?そうなの……


あたしの力の籠った手は、力が抜けてその場からだらりと落ちた。


「それより何か言いかけた?」と戒に聞かれ


「ううん、何でもない!」


あたしはゆるゆると首を横に振った。


何だ……


その後何かあるかもー、なんて期待してたのはあたしだけで、ちょっと寂しい……


せっかく勝負下着もつけてきたのにな~


モソモソとサンドイッチに口を付けていると


………


ん!?


期待!??


してたの、あたし!!



今度こそホントにサンドイッチが喉に詰まりそうになり、あたしは慌ててレモンスカッシュを飲み込んだ。


おかげで喉に詰まることは免れたけれど、喉の中をシュワシュワな爽やかなレモン味が満たして


はっきりと分かった。



あたし、



期待してた。