ストラップを差し出していたのは見知らぬ若い(たぶん若そう。20代いってても後半ぐらい??)………だった。
かごめの歌を鼻歌で歌ってたから関係者かと思ったけど……単なる偶然か、聞き間違いだったんだ―――きっと……
男はあたしと同じように腰を落として、片膝を床についている。折りたたまれた長い脚の膝に片肘をつき、その姿が妙にさまになっていた。
白い長そでのワイシャツに黒のベストとネクタイ。
目には色の濃いサングラス。室内なのにサングラス掛けちゃって変なの。
だけど鼻は高くすっと筋が通っている。唇は薄い。サングラスで隠された目が気になるほど、顔立ちは整っているように、思えた。
全体が黒っぽいのに髪の色だけは鮮やかな
――――プラチナゴールド……金髪



