「ぅおう!!」


変な挨拶…って言うか声が出ちまったのは、ありえない光景を見て驚いたからだ。


「お前……何でそんなに早いんだよ。いつもはギリギリまで寝てるくせに」


そして、寝起きが超絶!悪いのに、今日はいつも以上に爽やかで元気だ。


戒はストライプシャツの上に黒いポロシャツを重ね着。良い感じに色落ちしたインディゴブルーのジーンズ姿で…


髪もすでにラフにセットしてあって。


戒の私服なんて見慣れてるはずなのに、いつもよりちょっとだけお洒落な戒にドキドキ。


「なぁんかぁ、デートだと思ったら昂っちゃって、起きたの4時」


にしし、と白い歯を見せて笑った戒は指を四本立てる。


4時!


あたしより上手が居た。


でも


それだけ楽しみにしてくれてるってことだよな。


それは素直に嬉しいかも♪


「今日はいっぱい楽しもうな」


戒があたしの頭をぽんぽん。


「うん♪」


あたしはご機嫌に戒に返事をしたけれど


ホントは心の中で昨日のキョウスケの言葉を、表情を忘れられないで居る。


あたしは―――


こんなんで戒とちゃんと楽しめるのかな………