「女一人に男数人たかって何しとるん。
あんたら最低やな」
響輔はのんびり言ってポケットに手を突っ込んだまま立ち上がる。
「お、お前!!何者だ!!こいつのオトコか?」
男たちが怒鳴り声を挙げ
「ちゃう。彼女は俺のオンナやない」
はっきり言われて、こんなときでもズキっときてしまう。
「口は悪いし、我儘やし、高飛車やし…俺の好みやないけど」
「ちょっとぉ!!それって今言うこと!?あんたあたしを助けにきてくれたのと違うの!!」
響輔の言葉にあたしが反論すると、男たちが顔をそろえた。
「痴話喧嘩なら後でしな!!こいつはな!!卑怯な手でルミの仕事を奪った性悪女なんだ」
ナイフを突きつけた男が怒鳴り声を挙げ、あたしの手を強く引く。
ちょっ――――……
「待ちぃや。
まだ話は終わってへんで。
その女は我儘で高飛車で自分勝手やけどな、卑怯な手ぇ使こて仕事を奪うような女やあらへん」
響輔の表情はいつもと同じ無表情で、口調も淡々としていたけれど
でもあたしは―――そんな風に言ってもらえただけで、充分―――
例え世界中の全ての人に疑われても、響輔が信じてくれるなら
それでいい。
「汚いのは
お前の手ぇや。その汚い手ぇを一結から離し。
これが最後の忠告や」
響輔の目の色が変わった。



