あたしの話を一通り聞いて、エリナは目をぱちぱち。
そのころにはいい加減諦めたのかケータイの着信音は消えていた。
「おにーさんは、リコのこと心配だったんだよ」
まぁ…それは……分かるけど。
「でも、エリナのことだって放っておけないし」
「ありがとね…リコ……」
エリナの目にうっすらと涙がたまる。
ケータイの着信音は鳴りやんだけど、それでもやっぱりちょっと気になってあたしは窓から外の様子を伺った。
窓の外にはさっきと変わらない態勢で響輔さんがこちらを見上げていて、あたしとばっちり視線が合っちゃった。
慌てて再びカーテンの内側に隠れる。
「ねぇ…おにーさんさ……リコが出てくるまでずっと待ってるんじゃない?」
エリナがクッションを抱えて可愛らしく小首を傾げる。
「まさか!ここに居るのだって不審者を見張るためで……」
でも
またも二度目の電話が掛かってきて、
エリナの予想が当たってるかも―――て思い始めた。
でも
いくら待たれても、あたしは出る気がしない。
意地になってる、って言われたらそうかもしれない。
けど
ホントのところは―――さっきあんな風に別れちゃったから、合わせる顔がないってところ。



