お姉ちゃんはお母さんが不在なのをいいことにソファに寝そべりながら、ジュースを飲み


ポテチのパックを開く。


バリボリ


音を立てながらポテチを口に放り込み、


「ぶっちゃけあんたどっちが好きなの」


突如お姉ちゃんに真顔で聞かれて、ボキッと音を立ててシャーペンの芯が折れた。


「ど、どっちって……」


みっともないほど声が裏返る。


「姉に隠し事するつもり~??あんた見てりゃ分かるわよ」


お姉ちゃんは楽しそうにつまんだポテチの一枚をふりふり。


どっちが好きかまで見抜けてないじゃん。


あたしはシャーペンの芯を無意味にカチカチ。


「別にどっちだっていいでしょ?」


ふん、と顔を背けていると


ヴーヴー…!


テーブルに置いたケータイが震動して、そのサブディスプレイを見たお姉ちゃんがにんまり。


「響輔さん、から♪だよ」


え……!!?


慌ててケータイを手に取ると


ディスプレイには








着信:エリナ



の文字が。






「そんなに慌てて♪やっぱ本命は響輔くんかぁ♪」


お姉ちゃんはにやにや。


お姉ちゃん――――!!!!