言葉なんていらない。
あたしに必要なのは―――このぬくもり。この体温。
きゅっと戒の体を抱きしめ返す。
戒の肩を抱きしめ、Tシャツを通して戒の体温が伝わってきた。
あったかい戒のぬくもり。
―――を感じて、はっとなった。
ちょっと待て!
あたしっ!!今自分、汗だくだった!!
こ、こんな汗臭い女、戒だってイヤだって!
バッ!
思わず戒の胸を押し戻し距離を取るように離れると、戒が不安そうにあたしを覗き込んできた。
「ごめん。急に―――
怖かった?」
でも戒は全然的外れなことを聞いてきて、
「ううん!違うんだっ!!あたしっっ!!汗臭いって言うか!
か、体もベタベタだし!てか何でこの部屋エアコンついてねぇんだよ」
汗をかいてる理由をエアコンに責任転嫁してあたしが怒鳴ると
戒は構わずあたしの額にチュ。
そして意味深にニヤリと笑うとあたしの耳元で声を潜めてぼそっ。
「大丈夫やて。そんな気にすることない。
それに
女の汗って何かそそられるやん」



