こんな 俺 。

.


ジリリリリッ この不愉快な目覚ましの音、 花音家次男 花音冬夜 17歳 を目覚めさせる。

はぁ 憂鬱だ…また つまらない日々が始まる…

そう思いながら重い足取りで2階から1階のリビングへゆっくりとおりていった。

「あらおはよう♪」

無駄に明るく高い声 。
花音家に20年ほど前に嫁いできた、
花音美枝 年齢は シークレットだ。

「うん おはよ」

俺は てきとーに返事をする。
別に嫌いな訳ではない。
俺はどうやら 口数が少ない人間らしいのだ。
喋る必要性がみつからない。

俺はいつも通りに朝食を終え、
いつも通りに学校にいく。
そんないつも通りは 平和な世の中で無いとなりたたないが、
俺にとっては、つまらないだけの世界だ。
なにか 面白いことは無いかと今日もすばらしくつまらない3限目にまどの外にある電車をみながら考える。
そうすると だいたいねむくなってくる。
少し寝るか…
目を閉じると、つまらない話をする先生の声は遠のいてゆく。

『おーい!花音ーっ!!』

だれだ?うるせぇな、人がせっかくねてんのによぉ。

俺はゆっくり目をあけ、目の前でにしゃにしゃ笑っているやけに小さい女をかるく睨んだ。
冬夜「んだよ?おまえまじでうっとおしいから。」
?『えー、ひどいなぁ!せっかくおこしてやってんだよ?次期生徒会長♪』

このすばらしくうざくて テンションがやけにたかい ちびは、鮎川夏日。
わけがわからんが、俺のことが好きらしいな。 こいつに告白されたのはたしか…
2回あったかな?
おんななんて つまんねぇ。
だから 2回ともふったな。
たしかこいつ以外もいたがおぼえてねぇ。

『なんでそんなにつめたいかなぁ?笑』
「るせぇよ、つまんねぇんだよぜんぶが」
『ふぅーん、じゃああたしがおもしろくしてあげるよー♪』
「おまえになにができんだよ」
『まぁ みてなさいって !』

なんだよこの女は、本当に、ずけずけと馴れ馴れしい。
いらいらする。めんどくせぇ。

『あ!てか次期生徒会長!わたしが副会長になるっぽいんだけど!』
この学校では2年生の2学期までで成績の良い者から順に役職に着く。
俺はけっして ガリ勉ではない。
授業の大抵は寝ている。
1番な理由はきっと生まれつき記憶力が良いほうだからなのだろう。
夏日は、みんなのリーダー的存在だ。
明るくだれに対しても笑顔、こんなにいいやつがなんで俺なんて選ぶんだよ。

「俺、生徒会長とか興味ないから夏日がやってよ?」

本心だ。 こんなめんどくさいことなんてやりたくない。第一に人のため…なんてあほくさくてやってらんない。

『もー!決定してんだからさ!
まぁ よろしくね?会長さん♪』
「はぁ やるしかねーのかよ…」

いっそ 学校やめちまいてぇよ。
めんどくさいし きっとつまらない。
また 退屈な日々を重ねるだけだ。