全部知らないで、 私が何をされても平気だと思ったらしかった。 私は静かに耐えていた。 心をなくせ、とひたすら念じた。 痛くない、 辛くない、 何も感じない。 じっと感情をなくして物になったと 思い込んで、 一人でいれば少しずつ孤独にも慣れていった。 だけど、それじゃ梓はつまらなかったらしい。