「さぁ、どうしてでしょう?」


「タクトって、このマンションの人なの?」


彼はいつもみたいに

心の読めない笑みを浮かべた。



「そうかもしれないし、

そうじゃないかもしれません」


「もしかして、屋上に住んでるの?

ホームレス高校生?」


「住んでるように見えます?」


「見えない」