「あぁ、十月から行く予定」 私は彼をしげしげと見つめる。 「……拓斗って年上だったんだね」 「でも留年するから、同じ学年になるよ」 「え、ほんと?」 拓斗は少し反省するように 苦笑いした。 「サボりまくってたら 出席日数足りなくなってさ。 来年また二年生」 「そ、そうなんだ!」 じゃあ。 もしかしたら、拓斗と同じクラスになったり、 するかもしれないんだ。 それを考えると、 ちょっと不謹慎かもしれないけど 嬉しい気持ちのほうが大きかった。